どうして直毛の人、クセ毛の人がいるのでしょうか?
直毛が多いと言われている日本人ですが、頑固なクセ毛に悩む方も少なくはありません。
本来はクセ毛ではなくても、梅雨時期や湿気の多い夏、髪の広がりやまとまりにくさ、ストレートアイロンを使ってもツヤがでない。
このような悩みで困っている方も多いと思います。
そんな時の悩みの解決策が縮毛矯正!!
縮毛矯正はどのような仕組みで頑固なクセ毛をストレートヘアにしてくれるのでしょうか?
そしてそもそもクセ毛の方はどのような髪質で、原因は何なのでしょうか?
今回はクセ毛の特徴や性質、縮毛矯正の仕組みをわかりやすくご紹介していきます。
現在縮毛矯正を受けている方やこれからどうしようか迷っている方に、ぜひご自身の髪のことを考えながらご覧いただきたいです。
くせ毛の原因を知ろう
髪のタンパク質の結びつきが歪んでいる
髪の毛は8割以上がタンパク質で形成されています。
このタンパク質達は、髪内部でハシゴの様に結びつくことで 髪のしなやかさやコシを生み出しています。
そのタンパク質の中のシスチン結合の結びつきが歪んでいると髪もクセのように曲がってしまいます。
クセ毛は弱いウェーブから縮れ毛まで、程度はさまざまです。
クセの程度は、「シスチン結合」と呼ばれる毛髪内部のタンパク質結合の度合いによって決まります。
髪内部の成分に偏りが出ている
髪の毛の約90%が、毛皮質(コルテックス)と呼ばれるケラチンタンパク質で形成されています。
毛皮質は、硬いタンパク繊維(P-コルテックス)と柔らかいタンパク繊維(O-コルテックス)の2種類から成り立っています。
2つが均等に分布していれば直毛になり、偏って分布しているとねじれ現象を起こしてクセ毛になります。
また、硬いタンパク繊維(P-コルテックス)は水分を含みにくく、柔らかいタンパク繊維(O-コルテックス)は水分を含みやすい性質をもっているので、外気に湿気が多いと不均等に髪が膨らみ、乾燥した時より髪1本1本の縮れが強くなり、全体のボリュームが出やすくなります。
毛穴が曲がっている
クセ毛の方は、頭皮の中で毛穴がカーブしています。
髪の毛が頭皮上に押し出される時にその毛穴を通るので、表面に出た時に髪が曲がってしまいます。
こうしてクセ毛は発生し、度合いはこの毛穴の曲がり具合によって変わります。
また、毛穴の形は遺伝することが多く、親がクセ毛だと子供もクセ毛を遺伝しやすい傾向にあります。
さらに、頭皮ダメージやストレス、毛穴の詰まりなど他の要因でクセが強くなる場合もあります。
縮毛矯正の仕組み
前述にもあるとおりこの「シスチン結合の歪んだ結びつき」を縮毛矯正専用の薬剤で切断し、 髪をまっすぐに固定させた状態で再度結合させます。こうして髪のクセを矯正することができます。
縮毛矯正1剤で結合を切断
縮毛矯正にもさまざまな種類がありますが、1剤は主にアルカリ剤と還元剤で作られていることがほとんどです。
まず最初の1剤を塗布します。
アルカリ剤の効果で髪のキューティクルを開き、髪内部に薬剤を浸透させ、シスチン結合を切断します。
1剤を塗布したあとに放置する時間によって、シスチン結合の切断度合いが変わり、シスチン結合が切断されて髪が柔らかく軟化状態へと変化します。
また、クセが強い場合には少し長めに放置して切断を促したり、加熱などをして1剤の作用を増幅させます。
どの程度時間を置くのかは、髪質やクセの度合いによって異なります。
シスチン結合が切断され、髪が軟化したら、薬剤を洗い流します。
ストレートアイロンで熱を加える
1剤を洗い流したあと、髪を乾かした上で高熱のストレートアイロンをあてます。
曲がった状態で結びついていたシスチン結合を切断し、真っ直ぐな状態にするための作業です。
160度から180度の高熱で処理することによって、直毛を形成することができます。
このストレートアイロンによる施術の良し悪しで仕上がりに差がでます。
ここで覚えておいていただきたいことは、ヘアアイロンは熱を加えるだけではなく、髪を引っ張ったり押さえたりしてしまうため、髪へのダメージも大きい施術だということです。
また、ヘアアイロンでの仕上がりは美容師の技術に大きく左右されるため、可能であれば技術に定評のある美容師さんにご依頼することを強くオススメします。
2剤でストレートヘアを定着
ストレートアイロンをかけたら、2剤を塗布しシスチン結合を再結合させます。
縮毛矯正の2剤は過酸化水素水を用いることが多く、髪を酸化させることでシスチン結合を再結合させます。
ストレートアイロンで直毛に整えた部分に塗布することで、ストレートヘアの定着を促すのです。
2剤を塗布したあと、一定の時間放置したら洗い流し、最後に髪を乾かしたら縮毛矯正施術は終了です。
髪の中にあるタンパク質の結合を切断して形成し直し、さらに再結合させる縮毛矯正は、強い薬剤と高熱が必要になります。
そのため、髪への負担が大きいことにも注意しなければなりません。
クセ毛の種類
クセ毛にはいくつかの種類があります。
このクセ毛のタイプによってもクセの強さが変わります。
まずは自分のクセ毛がどのタイプなのかを知っておく事が大事です。
波状毛
日本人に最も多いタイプ。梅雨などの湿気が多い時期に髪の毛が膨らんでしまうのが特徴です。
一定の波状のうねりが出ていて、水分を含むと広がりボリュームも出る為、頭が大きく見えてしまいます。
うねりの大きさはそれぞれですが、髪の内側にクセが出ている方が多いです。
捻転毛
髪の一本一本が縄のように捻れていて、乾いた状態の時もっとも広がります。乾燥にとても弱く、毛先もまとまりづらいのが特徴。
髪のごわつきやスタイリングも困難であり縮毛矯正を施してもツヤが出にくいです。
縮毛
いわゆるちぢれ毛。日本人ではあまり見かけませんが、細かく縮れていて、とても乾燥しています。
黒色人種の方に多く見られます。縮れが強いのが特徴です。気になる場合は縮毛矯正を施す方が多いです。
連珠毛
髪が数珠の様に連なっていて、太さが一定でないので触ると凸凹としています。
縮毛矯正の詳しい内容はこちらをご覧ください。
→【縮毛矯正のまとめ】今さら聞けない縮毛矯正について徹底解説!
まとめ
今回はクセ毛の原因と縮毛矯正の仕組みをご覧いただきました!
ご自身の髪質を知り、それに適した施術を受けることが大切です。
そして普段美容室での施術はどのような仕組みであるのかを知ることも重要です。
変わりやすい髪質変化ができる縮毛矯正!
縮毛矯正を受けることでみなさんの髪がより良いものになりますように。
そして明日からのスタイリングが楽になりますように!!